展覧会「広重ブルー」が、東京・原宿の太田記念美術館にて、2024年10月5日(土)から12月8日(日)まで開催される。
「東海道五十三次」をはじめ、風景画を数多く残したことで知られる浮世絵師、歌川広重。その風景が作品の特徴のひとつが、空や海の鮮やかな青である。この色は、江戸時代後期に日本に広まった、「ベロ藍」と呼ばれる青色の絵具によるもの。プルシアンブルーやベルリンブルーとも呼ばれるこの絵具に触発されて、当時の絵師は、ベロ藍を用いて風景画を描くようになったのだ。
広重がベロ藍と出会ったのは、30代半ばのこと。これを契機に風景画に目覚めた広重は、移ろいゆく空や水面の様子を繊細に表現し、人気を博してゆくこととなった。その後も晩年にいたるまで、広重は詩情に富んだ名作の数々を次々に発表していったのである。
展覧会「広重ブルー」は、ベロ藍を使った広重の名作を中心に紹介。風景画における最初のヒット作「東都名所」から、出世作「東海道五拾三次之内」(保永堂版)、晩年の大作「名所江戸百景」まで、広重が手がけた風景画の名品を目にすることができる。
また、広重のほかにも、ベロ藍の流行を背景に生まれた作品を展示。風景画の傑作である葛飾北斎「冨嶽三十六景」、歌川国芳の「東都富士見三十六景」なども紹介する。
展覧会「広重ブルー」
会期:2024年10月5日(土)〜12月8日(日) 前後期で全点展示替え
[前期 10月5日(土)〜11月4日(月・祝) / 後期 11月9日(土)〜12月8日(日)]
会場:太田記念美術館
住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間:10:30〜17:30(入館は17:00まで)
休館日:月曜日(10月14日(月・祝)、11月4日(月・振)は開館)、10月15日(火)、11月5日(火)〜8日(金)
入館料:一般 1,000円、高校・大学生 700円、中学生以下 無料
※リピーター割引:会期中2回目以降の鑑賞者は、半券の提示により200円割引(割引の併用不可)
【問い合わせ先】
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)