サンローラン(Saint Laurent)の2025年夏ウィメンズコレクションが2024年9月24日(火)、フランス・パリにて発表された。
芸術性に富んだエレガンスとダークな欲望という矛盾をはらんだ、理想的な女性像「サンローラン・ウーマン」を表現した今季。メゾンの創始者であるイヴ・サンローランは、そんな自立した女性像から、洗練されたサンローランの衣服を生み出していた。
クリエイティブ・ディレクターであるアンソニー・ヴァカレロの手によって、メゾンのアイデンティティともいえる「サンローラン・ウーマン」を現代的に昇華させたコレクションを展開する。
今季のムードを体現するかのごとく、イヴ・サンローランを彷彿とさせるファーストルックが登場。ブレザーの上に、肩幅を広く取ったジャケットを羽織ったセットアップは、みなぎる自信を感じさせる。流れるようなトレンチコートや、角ばったレザージャケットなど、バリエーション豊かな組み合わせで観る者を魅了していたのが印象的だ。
落ち着いた色調から一転、アーティスティックかつ躍動感のある側面も見逃せない。たとえば、ボールドカラーのミニスカートが主役のルックたち。濃いパープルのミニスカートにロイヤルブルーのレーストップス、原色系の花柄ジャカード織りジャケットを合わせ、イヴ・サンローランが愛した画家たちへの敬意を表した。
また、ウエスト部分にギャザリングを施したシアードレスも披露。歩く度に軽やかな生地が煌めき、いきいきとした存在感を放つ。
カラーパレットは、ブラックをはじめ、グレーやブラウン、ベージュ、カーキといったベーシックトーンが中心。ランウェイ後半より色鮮やかなエッセンスが加わり、モロッコ・マラケシュにあるイヴ・サンローランの庭園をイメージした青い床とマッチしていた。