アメリカ・ポートランド発のヴィーガンフレグランス「イマジナリー・オーサーズ(Imaginary Authors)」が日本初上陸。2024年10月31日(木)より、表参道・シボネほかにて発売される。
「イマジナリー・オーサーズ」は、アメリカ・ポートランドで2012年に誕生したニッチフレグランスブランド。なんといっても特徴的なのは、全ての香水に架空の小説家と、その小説家が書いた小説作品が設定されていること。ワンプッシュ纏えば、物語の世界に飛び込んだかのような“非日常体験”を味わえるはずだ。
そのワクワクするような設定もさることながら、パッケージにもこだわりが。香水を収めるボックスは“書籍風”のデザイン、ムエットは“小説の栞”になっている。50mLのオードパルファンとともに2mLの異なる香りのサンプルを添えて、次の物語を提案してくれるのもポイントだ。
「イマジナリー・オーサーズ」の香りは全18種。それぞれに設定された“架空の物語”と併せて、自分にぴったりの香りを探すことができる。ここからは、おすすめの香りを5つピックアップ。
■「フォックス・イン・ザ・フラワーベッド」
アルプスの⼈⾥離れた⼩屋で隠遁⽣活を送っていた⼩説家チョンファ・ルリの復帰を記念し、この作家を追跡した学生たちによって日の目を見ることになったおとぎ話集がモチーフ。タイトルとなったおとぎ話では、若いキツネが蝶に夢中になり、夢中になることの危険性を美しい言葉で綴っている。
香り:たっぷりと摘んだジャスミンとチューリップから溢れる花蜜の濃厚なアロマを、ピンクペッパーコーンとフランキンセンスで印象づけた、アルプスの大自然を思わせる万能な香り。
■「イン・ラブ・ウィズ・エブリシング」
ナイトクラブやローラーディスコ、サウスビーチの怪しげなバーを巡る、フロリダの10代の少女たちの不良グループを追尾した衝撃的なドキュメンタリー小説がテーマ。
香り:ネオンラズベリーやシトラスパルプといったフルーティーなノートに、甘いココナッツパームシュガーをブレンドし、サンダルウッドの余韻を残した。1年のどの季節にも合う、ジェンダーレスな香り。
■「ブルズ・ブラッド」
バレアレス海に面したスペインの村で育ったデヴァンテ・ヴァレレオが、元闘牛士だった父親との思い出を着想に綴った短編小説にインスパイア。
香り:わずかなローズとゼラニウムにたっぷりのパチョリを加え、ブラックムスクとタバコのワイルドな官能性をプラス。残忍さと優雅さのバランスをとった、唯一のフレグランス。
■「フォーリング・イントゥ・ザ・シー」
女流小説家ニカ・ガラス(1950~2007)が19歳のときに出版した小説。ナポリ湾の暑いビーチとレモンの木々に囲まれた、短くも激しい恋愛を綴った自伝的大作が着想源。
香り:物語の海のシーンを想起させるような、波しぶきっぽく弾けるアルデヒドからスタート。ほんのり苦みのきいたレモンやグレープフルーツを効かせながら、トロピカルフラワーやライチの甘い香りへ。ラストは温かなムスクへと落ち着いていく。
■「オウ、アンノウン!」
65歳で余命1年と宣告された、探検家としても有名な小説家フィリップ・サヴァ。マダガスカルの自宅を出て未知の地へ旅立った彼は、インド洋を渡り、バングラデシュ、ネパール、チベットを超えて中国の農村へと至る。そこで告白的に綴った「オウ、アンノウン!」は、人生の最後の痕跡を残しながら、人生の意味と格闘した男の物語。
香り:ほのかなスモーキーさが渦巻くラプサンスーチョンに、ムスクとオリスバターが官能的に重なり、ブラックティーや京都産モスがリラクシングな趣を与える。精神的な疲れを癒す、紅茶のような香り。