トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER) 2015年春夏コレクションのミューズは、「ミュージック フェスティバル ガール」。サイケデリックなアルバムのジャケットアートが発展した、60年代後半から70年代初頭のロック黄金時代がインスピレーション源。そんな時代の、ビートルズのサージェント・ペッパーズのようなミリタリーテーラリングや、ミュージシャンのヴィンテージライクなスタイルで、デザイナー自身の長年のロックへの愛を表現した。
その情熱は、たくさんのアイテムに代表される。コンサートTシャツや胸元がブロケードテーピングされたポンチョやジャケット、それにパッチワークのフレアデニムなど、ノスタルジックなUKロックのアティチュードを彷彿とさせる。
カラーパレットは、深さとエッジをミックスした、ブランドのシグネチャーカラーでもあるレッドが基調。またボーダーのトリムやエキストラロングなニットスカーフには、メタリックな色合いのゴールドが添えられムーディな雰囲気を演出した。
今シーズン特に目を引くのは、アイコニックなモチーフ。スターは、ニットなどにも大きくあしらわれたほか、透け感のあるドレスやワンピースなどににも散りばめられ、まるで夜空に煌めく天の川のようだ。プレイフルなグラフィックは、NYのタトゥーアーティスト、フェルナンド・ライオンズがトミー ヒルフィガーのためにデザインしたもの。ミニワンピなどにプリントされ、フェイクファーのベストやコートと共にコーディネートされた。
時代に左右されないトミー ヒルフィガーの定番スタイルと高度なテーラリング技術、そしてその隅々に見ることができるロックを愛する女の子たちのエネルギーと、エフォートレスなかっこよさが感じられるコレクションとなった。