ジュン アシダ(jun ashida)は、2025年春夏ウィメンズコレクションを2024年11月14日(木)に、代官山のブティック アシダにて発表した。
“エレガント&プラクティカル”をコンセプトに、オートクチュールの技法を駆使してプレタポルテを生み出すジュン アシダ。2025年春夏シーズンは、自然を思わせるような色彩や、軽快な質感の素材を駆使しながら、凛とした佇まいを描き出している。
アイキャッチなのは、暖かな季節に繁る木々や花を連想させる色使い。深いモスグリーンのワンピースや、オレンジとカーキを掛け合わせたサファリシャツは、生き生きとした装いを演出し、ブルーを基調としたツイードジャケットには白い糸を織り交ぜ、澄んだ青空や海を連想させるような爽やかさを加えている。細かくフシの刻まれたフューシャピンクのトップスやワイドパンツは、波打つような布地の動きも相まって春夏の陽気に揺れ動く花びらを連想させた。
繊細に描かれたボタニカルプリントは、柔らかく光を通すシアーな素材にのせて提案。優しい色味のアイボリーをベースに、ブルーで草花の絵柄をあしらったバルーンスリーブのロングワンピースやブラウスは、すっと浮かび上がるような風合いが余韻を残す。コーラルオレンジを背景にしたAラインのドレスには、あえてモノクロで写実的な花々を描き、シックな表情に仕上げている。
ウエストラインを高めに設定した、端正なシルエットが散見された。パンツスタイルのジャケットはコンパクトに仕上げ、ボリュームのあるブラウスやワンピースにはベルトでウエストマークすることでシャープな縦長のラインを強調した。
真っ白なセットアップは、装飾を削ぎ落とすことで造形を際立たせたルック。ゆるやかなドレープを効かせたパンツの丈を長めに設定することで、流れるような佇まいを描き出している。
また、“躍動”を感じるディテールも特徴的なポイント。ギャザーを寄せることでスリット部分をカーブさせ、アシンメトリーに仕上げたスカートや、後ろの丈を長めに仕立てたペイズリー柄トップス、裾や袖口にラッフルを配したサテンジャカードのジャケットなど、ディテールに動きを加えたピースが多数登場している。
特に目を引いたのは、歩を進めるたびに風を含むようなドレスルック。メタリックなレースのミニドレスにはトレーンやケープのような袖をあしらい、ラメジャカードのドレスにはたっぷりとしたマントをドッキングするなど、リュクスな生地の質感と分量感をかけあわせることで優美さを際立たせている。ふんわりと仕上げたゴールドのドレスや、波紋のような幾何学模様と不規則な形を連動させたアシンメトリードレスの織りなす、どこか神秘的なムードも印象的だ。