フェティコ(FETICO)の2025年秋冬コレクションが、2025年3月17日(月)、東京・鶯谷のダンスホール新世紀にて発表された。テーマは、「Queen of Curves」。
今季のミューズとなったのは、1950年代にアメリカでボンテージモデルやピンナップモデルとして活躍し、今もなおカルチャーアイコンとして人気を誇るベティ・ペイジ。官能的でありながらチャーミングに自分を魅せるベティの魅力が詰まった写真集『Queen of Curves』、そして1950年代のオートクチュールドレスを大きな着想源とし、1950年代のピンナップカルチャーとボンテージファッション、オートクチュールの優美なドレスの要素をフェティコならではのエッセンスを加え表現した。
コレクションの随所には、ベティを思わせるボンテージのディテールを散りばめている。コートやドレスの襟元に配したレザーベルト、スカートやドレスに巻きつけたナローベルト、カーディガンに合わせたハーネス風のベルトなどがその好例だ。いずれも、束縛をモチーフとしたデザインで、ベルトが持つ役割そのままに身体を縛りあげた。
フェティコが得意とするランジェリーディテールは、真っ赤な唇とふんわりと染まった頬に、大胆な装いのピンナップモデルからインスパイア。レースをストライプ柄で表現したジャカード生地を用いた、センシュアルなスリップドレスやベビードール風のブラウス、胸元のレースのディテールがポイントのスリップドレスなどが登場した。
写真集『Queen of Curves』の表紙でベティが纏っていたレオパード柄のドレスに着想を得て、今季はブランド初となるレオパードプリントを製作。たとえば、アルパカとウールの混紡糸で編まれたドレス。柔らかに身体に沿い、その下にはさらにタイトなレオタード柄トップスを重ねた。
テーラリングには、1950年代のオートクチュールドレスに多く見られたフィット&フレアなシルエットを採用。ウエストまでの上部はタイトに、裾にかけては優美に広がりゆくのが特徴だ。シングルジャケット風のワンピースや、大きく開いた胸元に配したフリルが目を惹くウール生地のドレスなどに、女性ならではの曲線美を見て取ることができる。