フェティコ(FETICO)の2023年春夏コレクションが、2022年8月29日(月)に渋谷ヒカリエで発表された。テーマは“Admire Your Own Body”。
1970年代に作家や女優として活躍した鈴木いづみから着想したという今季。音楽や酒、セックス、薬物に溢れた過激な生活を送り、36歳という若さで自ら命を絶った彼女について、デザイナーの舟山瑛美は「鈴木いづみの写真にはリアルな女性の曲線美が描かれていて、彼女がその美しさを見せつけている姿に“自己愛”を感じた」と話す。
“自己愛”は、今季のキーワードといって良いだろう。フェティコが大切にしてきた“女性の造形美”の中に、着る人だけが持つ美しいボディラインを讃えるようなルックが展開された。
ラインナップしたのは、“繊細”と“挑発”を行き来するアイテムたち。スリップドレスをドッキングしたホルターネックのドレスや、メッシュのドレス、チュールのトップスなど、透け感のある質感があるかと思えば、黒光りを放つレザー風ジャケット、存在感あるビックカラーのブラウスなどがハードな表情を醸し出す。
カラーパレットは、エレガントなブラックからホワイト、センシュアルなディープレッド、春夏らしいデニムブルーやネオングリーン、ピンクへと気ままに移り変わる。また、1970年代を彷彿とさせるペイズリー柄のジャカードのブラウスやスカートも印象的だ。
フェティコのアイコンであるランジェリー風のディテールも健在。デコルテ部分を覆う細かなメッシュ生地×フレアシルエットのワンピースという、コントラストの効いたシルエットが目を惹く。さらに、レースを施したシミーズ風ワンピースも揃う。
また、フェティコでは初めてとなるシューズも登場。軽やかな足運びを叶えるプラットフォームシューズ&フラットシューズの2型で、細いストラップ×スクエアトゥが華奢な足元を演出。エナメルレザーのブラック、ブラウン、ホワイト、リザード型押しを用意する。