ユキトリヰ インターナショナル(YUKI TORII INTERNATIONAL)の2015-16年秋冬コレクションが、2015年3月20日(金)に恵比寿で発表された。往年のハリウッド女優のように、優雅な素材感やシルエットのアイテムを、まだあどけなさが残る顔立ちのモデルが着こなし、懐かしくも若々しいスタイルが披露された。
パリのカフェ通りのような背景のランウェイに登場したのは、ピンク色が可愛らしいアイテムたち。ハットや胸に色とりどりの花を咲かせ、モデルたちはパリジェンヌのように優雅に歩く。ツイードのコートや、レザーとツイードを切り替えたジャケットが、冬のスタイルに暖かく華やかなムードを漂わせる。また、その後は淡いブルー、グリーンといった色合いも登場。
ファー付きのゆったりとしたコートのモデルを筆頭に、次に現れたのはワンピーススタイルの女性たちだ。ボタニカルな柄にファーやニットを重ねて、表情豊かにコーディネートの幅を広げている。また、独特なカラーブロックのアイテムにも注目。グラフィカルなスカートやトップス、バッグなどは、シンプルになりがちな冬の服装に一味違った雰囲気を与える。
このフェミニンな柄や色合いと対照的に、フレアのパンツスタイルなども登場。マニッシュで力強いイメージも同時に描くことで、ブランドが描く女性像に幅を持たせる。
終盤になると、今度は鮮やかな花畑から一変、ビンテージ色の強いスタイルに切り替わる。シャツを切り取って再利用したかのような、少しくすんだチェック柄や、ペイズリー柄はレトロな顔立ち。まるで女優の休日のように、一息ついたカジュアルスタイルだ。
ラストは、純白のスタイルが勢ぞろい。同じ色でも、モヘヤニットやラメを織り込んだツイードトップス、ドレスなど、素材感やシルエットで違いを出す。また、ペールブルーやグリーンといった中間色から、グレー、ネイビーのシックなドレスも登場して、パーティーはより盛況に。ベロア素材のようなドレスが優しくラグジュアリーな姿を披露して、ショーは終了。
未だ色褪せない白黒映画のハリウッド女優が、色鮮やかに現代にタイムスリップ。そんな世界観に、観客を引き込んだショーとなった。