イタリアの高級カジュアルブランド「フェイ(Fay)」の日本上陸が決定。2015年5月13日(水)、東京の六本木ヒルズアリーナにて、日本上陸記念ファッションショーが開催された。ランウェイを彩るのは、2015-16年秋冬コレクションよりピックアップされたワードローブの数々。メンズとウィメンズをミックスさせ、ブランドならではのクラシックな世界観を描いていく。
今季の主役は、ナイロン素材のダウンやベルベットといったクセの強いファブリック。それらを上品なウェアへ昇華させているのが特徴のよう。メンズでは、ダウンジャケットのレイヤードスタイルが繰り返し登場。ダッフルコートやフード付きのウールコートのインナーとして採り入れたり、光沢のあるダウンジャケットを2枚重ねたり。レディースでは、ベルベットパンツが大活躍。ショート丈コートやチェック柄ジャケットと合わせて、気品あるカジュアルススタイルが提案された。
ブラックやネイビーをキーカラーに据えて、ショーはスタート。そこにマルチカラーのチェック柄やストライプ模様を混ぜ込み、リズミカルなムードを盛り上げていく。BGMが転調すると、優しいピンクやパキっとしたグリーンが現れ、一気に加速。迷彩柄やレオパード柄、さらにビジューの輝きまでもミックスしていた。
本ショーならではの魅力は、ファッションショー終了後に行われた歌舞伎パフォーマンス。歌舞伎役者の中村橋之助と中村国生が登壇し、親子初となる連獅子を披露した。先ほどまでモデルたちがウォーキングしていたランウェイが舞台に変わり、中村親子は力強く舞う。中でも、迫力ある毛振りのシーンでは、観客席から大きな歓声が上がった。
ショー終了後、和服に身を包んだデザイナーデュオ、トマソ・アキラーノ(Tommaso Aquilano)とロベルト・リモンディ(Roberto Rimondi)が登場。中村橋之助、中村国生と手を組むその姿は、日本文化とのコラボレーションを体現しているようだった。