島根県立石見美術館では、開館20周年記念企画展「石見の祈りと美—未来へつなぐ中世の宝」を、2025年4月26日(土)から6月16日(月)まで開催する。
平安時代末から安土桃山時代にかけて、現在の島根県西部にあたる石見地域では豊かな文化が花開き、美術工芸品が数多く作られた。企画展「石見の祈りと美—未来へつなぐ中世の宝」は、中世の石見地域ゆかりの美術工芸品を紹介する展覧会。重要文化財16点を含む約60点の絵画や彫刻などを通して、当時の背景や、これらの作品が果たしていた役割などに光をあてる。
全4章から構成される会場のうち、たとえば第1章「祈りと信仰」では、仏教美術に着目、主に鎌倉時代から室町時代まで、重要文化財《不動明王坐像》や島根県指定文化財《釈迦十六善神像》といった作品を取り上げ、これらが手がけられた背景を探ってゆく。
また、第3章「雪舟流の活躍」では、室町時代を代表する画僧・雪舟等楊の弟子や孫弟子たちと、石見地域の関わりを紹介。《釈迦十六羅漢図》など、雪舟流の作品を紹介するほか、第4章では、重要文化財である雪舟等楊筆《四季花鳥図風》も展示する。
さらに、本展には、石見へ初めて里帰りとなる作品も。石見国の第17代当主・益田宗兼(ますだ むねかね)が、室町幕府の第10代将軍・足利義植(あしかが よしたね)から拝領したと伝わる《小袖 白茶地桐竹模様綾》など、貴重な作品が一堂に会する機会となる。
開館20周年記念企画展「石見の祈りと美—未来へつなぐ中世の宝」
会期:2025年4月26日(土)〜6月16日(月) 会期中に大幅な展示替えあり
[前期 4月26日(土)〜5月19日(月) / 後期 5月21日(水)〜6月16日(月)]
会場:島根県立石見美術館 展示室D
住所:島根県益田市有明町5-15 島根県芸術文化センター「グラントワ」内
開館時間:9:30〜18:00(入館は17:30まで)
休館日:火曜日(4月29日(火・祝)、5月6日(火・振)は開館)、4月30日(水)、5月7日(水)
観覧料:一般 1,300円(1,050円)、大学生 600円(450円)、高校生以下 無料
※前売券は、一般 1,100円、大学生 500円
※( )内は20名以上の団体料金
【問い合わせ先】
グラントワ代表
TEL:0856-31-1860