東京・白金台の松岡美術館では、企画展「開館50周年記念 1975 甦る 新橋 松岡美術館 —大観・松園・東洋陶磁—」を、2025年2月25日(火)から6月1日(日)まで開催する。
実業家の松岡清次郎が蒐集した美術品を公開するため、1975年に開館した松岡美術館。そのコレクションは、中国陶磁を筆頭に、松岡自らの眼にかなった「美しいもの」によって構成されている。当初、東京・新橋の自社ビル内に開館した松岡美術館は、松岡の逝去後、2000年に現在の白金台に移転することとなった。
開館50周年となる2025年には、3会期にわたって、松岡美術館の所蔵作品を紹介。第1弾となる企画展「1975 甦る 新橋 松岡美術館 —大観・松園・東洋陶磁—」では、同館の開館記念展を白金台で再現し、選りすぐりの東洋陶磁や日本画などを公開する。
本展では、松岡美術館の開館の契機となった中国陶磁の名品2点、《青花龍唐草文天球瓶》と《青花双鳳草虫図八角瓶》を公開。松岡は、美術館開館前年の1974年、ロンドンのオークションにたびたび足を運び、元・明時代を代表するこれら2点の青花磁器を取得している。本展は、松岡にとってとりわけ思い入れの深い2点を同時展示する、3年ぶりの機会となる。
また、《青花龍唐草文天球瓶》と《青花双鳳草虫図八角瓶》ばかりでなく、松岡美術館が所蔵する東洋陶磁の名品を紹介。午年生まれの松岡が好んだという中国・唐時代の《三彩馬》、江戸時代初期色絵の名品《色絵芭蕉柳図輪花鉢》などを目にすることができる。
さらに、室町時代から現代にいたる日本画も。1930年にローマで開催された「ローマ開催日本美術展覧会」の出品作品のうち、松岡美術館が所蔵する横山大観《梅花》、堂本印象《母子》、堅山南風《秋草》を、白金台への移転後初めて同時公開するほか、重要文化財の伝周文《竹林閑居図》、雪舟の若描きである拙宗等揚《翡翠図》、上村松園《春宵》など、約50点を紹介する。
企画展「開館50周年記念 1975 甦る 新橋 松岡美術館 —大観・松園・東洋陶磁—」
会期:2025年2月25日(火)〜6月1日(日)
[前期 2月25日(火)〜4月13日(日) / 後期 4月15日(火)〜6月1日(日)]
会場:松岡美術館
住所:東京都港区白金台5-12-6
開館時間:10:00〜17:00
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日に休館)
入館料:一般 1,400円、25歳以下 700円、高校生以下 無料
※障がい者手帳の所持者および介助者1名までは半額
【問い合わせ先】
松岡美術館
TEL:03-5449-0251