展覧会「相国寺展—金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」が、東京藝術大学大学美術館にて、2025年3月29日(土)から5月25日(日)まで開催される。愛知県美術館でも開催された巡回展だ。
室町時代、三代将軍・足利義満により創建された相国寺(しょうこくじ)。禅宗のひとつ、臨済宗相国寺派の大本山である相国寺は、金閣寺、銀閣寺の通称で知られる鹿苑寺、慈照寺を擁するとともに、約640年の歴史を通じて、雪舟や狩野探幽、伊藤若冲など、数多くの芸術家を育んできた。
「相国寺展—金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」は、相国寺、鹿苑寺や慈照寺の名品を紹介する展覧会。相国寺とその関連寺院に伝えられてきた美術品を擁する承天閣美術館の収蔵品より、雪舟や若冲など、国宝・重要文化財を40件以上含む作品を公開する。
室町時代には、相国寺を中心に豊かな美術文化が育まれた。幕府の御用絵師とされる相国寺の画僧・如拙(じょせつ)と周文(しゅうぶん)が室町水墨画の様式を確立し、のちに室町水墨画の巨匠となる雪舟は、若き日を相国寺で過ごしていたのだ。本展では、重要文化財である雪舟筆《毘沙門天像》や伝張遠筆《寒山行旅山水図》などを展示する。
「奇想の絵師」として近年人気を集めている伊藤若冲は、相国寺の高僧の支えなくして、その活躍はありえなかった。会場では、若冲が鹿苑寺の大書院に描いた障壁画を軸に、相国寺派に伝わる作品を公開。《鹿苑寺大書院障壁画 一之間襖絵 葡萄小禽図》に加えて、水墨の巧みな技術が発揮された《竹虎図》などを目にすることができる。
さらに、相国寺が近年収蔵した名品も。花の文様が浮かびあがる天目茶碗の優品、国宝《玳玻盞散花文天目茶碗》、琳派の祖。俵屋宗達の大胆なデザイン性が際立つ重要文化財《蔦の細道図屏風》、円山応挙筆による重要文化財《大瀑布図》や《七難七福図巻》などを紹介する。
相国寺承天閣美術館開館40周年記念
展覧会「相国寺展—金閣・銀閣 鳳凰がみつめた美の歴史」
会期:2025年3月29日(土)~5月25日(日) 会期中に一部展示替えあり
[前期 3月29日(土)~4月27日(日) / 後期 4月29日(火・祝)~5月25日(日)]
会場:東京藝術大学大学美術館
住所:東京都台東区上野公園12-8
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(5月5日(月・祝)は開館)、9月17日(火)・24日(火)、5月7日(火)
観覧料:一般 2,000円(1,800円)、高校・大学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※( )内は前売料金(2025年1月29日(水)から3月28日(金)まで販売)
※障がい者手帳の所持者および介護者1名は無料(入館時に障がい者手帳などを要提示)
【問い合わせ先】
ハローダイヤル
TEL:050-5541-8600