特別展「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図—光琳・応挙・其一をめぐる3章—」が、東京・南青山の根津美術館にて、2025年4月12日(土)から5月11日(日)まで開催される。

光琳・応挙・其一を代表する金屏風を掘り下げる

特別展「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図—光琳・応挙・其一をめぐる3章—」は、根津美術館が所蔵する3件の江戸絵画、国宝である尾形光琳筆《燕子花図屏風》、重要文化財の円山応挙筆《藤花図屏風》と鈴木其一筆《夏秋渓流図屏風》に焦点を合わせた展覧会だ。

いずれも6曲1双の金屏風であるこれらの作品は、デザイン感覚に富んだ光琳、写生を重んじた応挙、そして江戸琳派のなかでも独創的な作品を残した其一という、3人の画家の個性を最大限に発揮した代表作である。また、制作された時代や場所は異なれども、共通点をも見出すことができる。つまり、光琳と応挙は、ともに金の背景に草花や花木を描くととともに、其一の作品には、律動的な構図に光琳との、写実的な描写に応挙との共通性を見て取れるのだ。

本展では、光琳筆《燕子花図屏風》、応挙筆《藤花図屏風》、其一筆《夏秋渓流図屏風》を、それぞれの特徴を引き立てる作品とともに紹介。たとえば、光琳筆《燕子花図屏風》では、俵屋宗達の工房による《桜下蹴鞠図屏風》などとともに展示することで、光琳が宗達派から学んだ幾何学的な構図などに光をあてるなど、影響や革新性を探ってゆく。

展覧会概要

財団創立85周年記念 特別展「国宝・燕子花図と藤花図、夏秋渓流図—光琳・応挙・其一をめぐる3章—」
会期：2025年4月12日(土)〜5月11日(日)
会場：根津美術館 展示室1・2
住所：東京都港区南青山6‐5‐1
開館時間：10:00〜17:00
※5月5日(月・祝)〜11日(日)の期間は19:00閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日：月曜日(4月28日(月)、5月5日(月・祝)は開館)、5月7日(水)
入館料：一般 1,500円(1,300円)、学生 1,200円(1,000円)、中学生以下 無料
※オンライン日時指定予約制(4月8日(火)より美術館ホームページにて受付。招待はがきなどで入館料無料の場合も要予約)
※( )内は障害者手帳の提示者および同伴者1名の料金
※当日券(一般 1,600円、学生 1,300円)も販売(予約優先。当日券での入館者は待つ場合あり。混雑状況によっては当日券を販売しない場合あり)
※予約は1グループ10名まで

【問い合わせ先】
根津美術館(代表)
TEL：03-3400-2536