企画展「美麗なるほとけ—館蔵仏教絵画名品展—」が、東京・南青山の根津美術館にて、2024年7月27日(土)から8月25日(日)まで開催される。
根津美術館は、日本美術の名品である国宝《那智瀧図》をはじめ、仏教美術作品を数多く収蔵している。これは、同館のコレクションの礎を築いた初代根津嘉一郎が、日本で無神論的な考え方が広まっていることを憂いて、晩年に無宗派寺院の建立を目指したことなどを背景に、仏像、仏画、仏具などを積極的に蒐集したためだ。
900件以上にのぼる根津美術館所蔵の仏教美術作品のうち、約200件を占めるのが絵画作品だ。平安時代から江戸時代までにわたるこれらの絵画作品は、そのジャンルも、密教系や釈迦・浄土信仰系から、禅宗系、仏伝、縁起絵、大陸からもたらされた仏画まで、多岐にわたっている。
企画展「美麗なるほとけ—館蔵仏教絵画名品展—」では、優れた質と量を誇る根津美術館の仏画コレクションより、特に美麗な名品や希少性が高い作例などを紹介。18件の国宝や重要文化財を含む、約40件の作品を公開する。
たとえば、国宝《那智瀧図》は、熊野那智大社の御神体である那智瀧を描いた傑作であり、やまと絵と宋元画が融合した山水図としても重要な作例である。加えて、「愛染明王像」のうち唯一の彩色遺例として貴重な作品、弥勒菩薩が住まう「兜率天(とそつてん)浄土」を描いた《兜率天曼荼羅》などを展示するほか、怪異な風貌と粗い衣の線で描いた重要文化財《羅漢図》は、修理後初公開となる。
企画展「美麗なるほとけ—館蔵仏教絵画名品展—」
会期:2024年7月27日(土)〜8月25日(日)
会場:根津美術館
住所:東京都港区南青山6‐5‐1
開館時間:10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(8月12日(月・振)は開館)、8月13日(火)
入館料:一般 1,300円(1,100円)、学生 1,000円(800円)、中学生以下 無料
※オンライン日時指定予約制(7月23日(火)より美術館ホームページにて受付。招待はがきなどで入館料無料の場合も要予約)
※( )内は障害者手帳の提示者および同伴者1名の料金
※当日券(一般 1,400円、学生 1,100円)も販売(予約優先。当日券での入館者は待つ場合あり。混雑状況によっては当日券を販売しない場合あり)
※予約は1グループ10名まで
【問い合わせ先】
根津美術館
TEL:03-3400-2536(代表)