展覧会「唐(から)ごのみ —国宝 雪松図と中国の書画—」が、東京・日本橋の三井記念美術館にて、2024年11月23日(土・祝)から2025年1月19日(日)まで開催される。

国宝《雪松図屏風》とともに珍重された書画

江戸に店を構え、京を本拠地とした豪商・三井家は、自ら支援した京の絵師・円山応挙(まるやま おうきょ)やその弟子の絵画を数多く擁した。国宝である円山応挙筆《雪松図屏風》は、こうした作品のひとつである。さらに日本の絵画に加えて、三井各家では、宋〜元代の画家による絵画、茶の湯の精神に基づく書などが、代々珍重されてきた。

展覧会「唐ごのみ —国宝 雪松図と中国の書画—」では、三井家に伝えられてきた作品から、絵画や書などを紹介。円山応挙筆《雪松図屏風》に加えて、歴代にわたり珍重された中国の絵画や書、それらに倣って日本で描かれた作品を展示する。

中国の絵画・書

本展では、中国の絵画や書を公開。清時代の画家・沈南蘋(しん なんびん)の《藤花独猫図》は、藤や芍薬と思われる花のもと、猫の姿が描かれた作品だ。また、元時代の画家・顔輝(がんき)の作と伝えられる《竹虎図》は、毛皮の独特の描写が特徴的な虎図となっている。

禅僧の墨跡などをエピソードとともに

また、伝来にまつわるエピソードを交えつつ、書を紹介。茶の湯では、禅僧による書「墨跡」が珍重されてきた。これは、鎌倉時代に禅僧の栄西が中国に渡り、禅宗とともに喫茶の習慣を持ち帰ったためである。書画は、高名な茶人や大名に愛玩されることで、歴代の所蔵者にまつわる逸話を伴うようになっていった。会場では、元時代の古林清茂(くりん せいむ)といった禅僧の墨跡や、中世の禅僧が愛好した宋〜元時代の書家の作と伝わる書を中心に展示する。

展覧会概要

展覧会「唐(から)ごのみ —国宝 雪松図と中国の書画—」
会期：2024年11月23日(土・祝)〜2025年1月19日(日)
会場：三井記念美術館
住所：東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館 7F
開館時間：10:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日：月曜日(1月13日(月・祝)は開館)、12月27日(金)〜1月3日(金)、1月14日(火)
入館料：一般 1,200円(1,000円)、高校・大学生 700円(600円)、中学生以下 無料、70歳以上 1,000円(要証明)
※20名以上の団体は( )内の割引料金
※リピーター割引：会期中、一般券ないし学生券の半券の提示により、2回目以降は( )内の割引料金
※障害者手帳の提示者および介護者1名は無料(ミライロID可)

【問い合わせ先】
TEL：050-5541-8600(ハローダイヤル)