特別展「すべてを描く萬(よろず)絵師 暁斎 —河鍋暁斎記念美術館所蔵」が、大阪の中之島香雪美術館にて、2025年4月26日(土)から6月1日(日)まで開催される。
江戸時代から明治時代前半にかけて活躍した絵師、河鍋暁斎(かわなべ きょうさい)。浮世絵と狩野派というふたつの流れを学んだ暁斎は、確かな技術と古典の学習を背景としつつ、ユーモアや風刺、妖艶さをもあわせ持つ画風により、肉筆画、版画、版本といった形式を問わず自在に作品を手がけた。その画題もまた、神仏、美人、風俗、鳥獣など、多岐にわたっている。
特別展「すべてを描く萬(よろず)絵師 暁斎 —河鍋暁斎記念美術館所蔵」は、大阪では初となる暁斎の展覧会。埼玉の河鍋暁斎記念美術館の所蔵作品を中心に、香雪美術館が所蔵する狩野派作品や中国絵画を交えつつ、暁斎を正統派の絵師として捉えなおしてゆく。
暁斎は、数え7歳で浮世絵師の歌川国芳(うたがわ くによし)から絵を学んだのち、10歳からは画壇の中心にあった狩野派に入門、早くも19歳で修業を終えている。幕末の当時、暁斎は狩野派としての仕事に携わるとともに、浮世絵や戯画も手がけた。その一方、流派を問わず模写を行うなど、自身の技術を磨いている。
こうしたなか、暁斎は古画を積極的に学んでいる。それは、狩野派の教育方法であると同時に、暁斎自身の探究心によるものでもあった。幕府の御用絵師であった狩野派は、絵師の個性を表現することよりも、依頼者の要望に応えられることが重要であり、そのために将軍家や寺院に伝わる日本や中国の名品から学ぶ必要があったのだ。暁斎の確かな技術、古典の教養や吉祥画題の知識は、こうした足跡を反映するものだといえよう。
暁斎がその優れた画力を示す格好の場が、書家や絵師、来客者が集まり、書画を手がけて即売する「書画会」であった。暁斎は、ある書画会で「貴顕を嘲弄」したとされる作品のために捕縛・投獄されるも、改名後、作品制作を継続。神仙や山水、美人、花鳥といった画題を、狩野派、大和絵、円山派など、さまざまな流派の技法で描きだしたのであった。
本展では、初期の《風流蛙大合戦之図》から、《文昌星之図》や《文読む美人図》、《鳥獣戯画猫又と狸 下絵》といった多岐にわたる画題の作品まで、暁斎の作品を紹介するほか、明治14年(1881年)の内国勧業博覧会において絵画部門の最高賞を受賞した《枯木寒鴉図》を特別出陳。加えて、暁斎が愛蔵した《戯画図巻》などを交えつつ、暁斎の画力の背景にも光をあてる。
特別展「すべてを描く萬(よろず)絵師 暁斎 —河鍋暁斎記念美術館所蔵」
会期:2025年4月26日(土)~6月1日(日)
会場:中之島香雪美術館
住所:大阪府大阪市北区中之島3-2-4 中之島フェスティバルタワー・ウエスト 4F
開館時間:10:00~17:00
※5月2日(金)・16日(金)・30日(金)は19:30閉館
※入館はいずれも閉館30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館)、5月7日(水)
観覧料:一般 1,600円(1,400円)、高校・大学生 800円(600円)、小・中学生 400円(200円) 、未就学児 無料
※( )内は、前売および20名以上の団体料金
※前売券は、4月25日(金)まで、中之島香雪美術館、公式ホームページほかにて販売
※こども無料DAY:5月3日(土・祝)から6日(火・振)にかけて、小学生〜大学生は入館無料(学生証などを要提示)
※障がい者手帳の所持者および同伴者1名は半額
※5月12日(月)に一部作品の展示替えを実施
【問い合わせ先】
中之島香雪美術館
TEL:06-6210-3766