企画展「生誕140年記念 石崎光瑤」が、静岡県立美術館にて、2025年1月25日(土)から3月23日(日)まで開催される。京都文化博物館などでも開催された巡回展だ。
明治時代後期から昭和時代前期にかけて京都を中心に活躍し、華麗な花鳥画を数多く手がけた日本画家、石崎光瑤(いしざき こうよう)。日本や東洋の古画を熱心に研究した光瑤は、とりわけ伊藤若冲に早くから関心を持ち、大正時代に若冲を再発見した先駆的な存在でもあった。
明治17年(1884年)に生まれた光瑤は、大正5年(1916)から翌年にかけてインドを旅したことを契機に、色彩に富んだ濃密な花鳥画を確立。その後、東西の絵画研究を通して、光瑤の作風はより深みのある洗練された画風へと変化、晩年には広々とした余白のなかに繊細な線で花鳥を描く、端正で静謐な作品世界へと到達している。
富山、京都、静岡を巡回する企画展「生誕140年記念 石崎光瑤」は、光瑤の画業を紹介する大回顧展。 光瑶の真骨頂といえる、熱帯の花鳥を主題とした《燦雨》や《白孔雀》を筆頭に、初期の《筧》から晩年の《聚芳》まで、代表作を一堂に集めて公開する。
なかでも本展では、通常は非公開である和歌山・金剛峯寺(こんごうぶじ)奥殿の襖絵、《虹雉》12面と《雪嶺》8面を特別展示。同作は、光瑤の作風が、華麗な色彩美の世界から、いっそう洗練された画面へと変化してゆく時期の代表作である。とりわけ《雪嶺》は、寺外で公開される初の機会となる。
さらに、光瑤が伊藤若冲に憧れていたことにちなんで、静岡県立美術館が所蔵する若冲《樹花鳥獣図屏風》を特別展示する。
企画展「生誕140年記念 石崎光瑤」
会期:2025年1月25日(土)~3月23日(日) 会期中に一部展示替えあり
[前期 1月25日(土)~2月24日(月・振) / 後期 2月26日(水)~3月23日(日)]
会場:静岡県立美術館
住所:静岡県静岡市駿河区谷田53-2
開館時間:10:00~17:30(展示室への入室は17:00まで)
休館日:月曜日(2月24日(月・振)は開館)、2月25日(火)
入館料:一般 1,400円(1,200円)、70歳以上 700円(600円)、大学生以下 無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※収蔵品展、ロダン館もあわせて観覧可
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の所持者および付添者1名は無料
【問い合わせ先】
静岡県立美術館
TEL:054-263-5755