展覧会「横尾忠則の肉体派宣言展」が、兵庫・神戸の横尾忠則現代美術館にて、2025年5月24日(土)から8月24日(日)まで開催される。
横尾忠則の芸術は、人のフォルムを描くばかりでなく、理性や思考にとらわれず、体の赴くがままに描くというように、肉体と密接に関わってきた。展覧会「横尾忠則の肉体派宣言展」では、「肉体」をキーワードに、横尾の絵画72点や版画9点を紹介する。
横尾の絵画作品には、しばしば自身の「描く肉体」が濃密に刻まれている。筆跡が激しく入り乱れる《Guardian Angel》や、作者の意図から離れるために利き手を使わずに描いた《Tajima》などは、その例だ。また、2019年頃には、加齢に伴って自身に生じた難聴と腱鞘炎をも受け入れ、「横尾流朦朧体」という新たな技法を編みだしている。本展では、横尾の「描く肉体」を感じられる、こうした作品を展示する。
人の肉体は、横尾の絵画に頻繁に登場するモチーフのひとつだ。会場では、「描かれる肉体」を取り上げ、横尾作品を紹介。女性ボディビルダーの先駆者リサ・ライオンをモデルとした《Lisa Lyon in Izukogen, March 23, 1984 (No.3)》、体があるがゆえの苦痛や痛みに目を向けた《バリ島奇譚》や《水+火=血》などを目にすることができる。
本展では、「描く肉体」、「描かれる肉体」ばかりでなく、「肉体を超えて」いった先の世界にも着目。人の姿を描くことなく、真っ暗なY字路の光景が広がる「黒いY字路」作品などを紹介する。
展覧会「横尾忠則の肉体派宣言展」
会期:2025年5月24日(土)〜8月24日(日)
会場:横尾忠則現代美術館
住所:兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30
開館時間:10:00〜18:00(入場は17:30まで)
休館日:月曜日(7月21日(月・祝)、8月11日(月・祝)は開館)、7月22日(火)、8月12日(火)
観覧料:一般 800円(600円)、大学生 600円(450円)、70歳以上 400円(300円)、高校生以下 無料
※( )内は20名以上の団体割引料金
※障がい者は各観覧料金(ただし、70歳以上は一般料金)の75%割引、介護者1名は無料
【問い合わせ先】
横尾忠則現代美術館(総合案内)
TEL:078-855-5607