ビューティフルピープル(beautiful people)の2016年リゾートコレクションが発表された。20年代のシャネル、40年代のディオール、60年代のイヴ・サンローラン、80年代のコム デ ギャルソンとアズディン アライア……。今季は1920年代から80年代までのヴィンテージウェアのスタイルに、ユーモアを散りばめ、独特の世界観を構築していく。
深めにタックを配したクロップド丈のワイドパンツやねじって編み込んだフリンジのタイトスカート、日本のヤンキーファッション“ボンタン”をアレンジしたスカートなど、ユニークなボトムスでボリュームをとったスタイルが次から次へと展開される。
アイコニックなライダースジャケットは、素材をリニューアル。染色時に特殊なオイルを使用し、ツヤ感のあるオイルタッチな仕上がりに。ソフトでしなやかな風合いのトレンチコートやヴィンテージ風のオリジナルボタンを並べたロングコート、U.S.アーミーライクなフライトジャケットなど、アウターウェアも充実だ。
それらに、ヴィンテージファブリックをモチーフにした幾何学模様やエスニックなイメージのボーダー柄など、懐かしみのあるデザインが華を添えていく。アメリカで流行したファッションや生活スタイルを好んだ女性・フラッパーガールのモチーフも、大きくニットに配されたり、シャツやジャケットの胸元に刺繍としてあしらわれたり。
今季は味のあるアイテムが揃い、「ヴィンテージ マニア」のクローゼットの中を覗きみたようなムード。中でも経年変化が楽しめる、インディゴ染めのボタンダウンシャツは、「ビューティフルピープルの洋服を永い年月愛用してただき、将来のヴィンテージウェアに育てていただけら」という熊切の強い思いが反映されているように感じた。