ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN) 2016年春夏メンズコレクションは、シュルレアリストとの出会いをインスピレーションの源にコレクションを展開。マリリン・モンローとサルバドール・ダリの架空の対話など、クリエイティブな人物の巧みな図像を垣間見せている。
ショーを通じて受け取れる要素が、“これ1つ”と限定できないワードローブとなった今シーズン。様々なアーティストだけでなく、偶像破壊主義的な一面や、挑発、無遠慮といった荒々しいものから、一転して儚さや詩情といった柔らかなものまで、あらゆる表情をウェアに落とし込んでいる。
プリントとしては、大胆なマリリンのもの以外にペイズリーやレオパード、タータンチェックなど、典型な柄を組み合わせてデザインを構築。1つのアイテム内でパターンを持ち寄っているものもあれば、アイテム同士のハーモニーを奏でるものもあり、絶妙なバランス感覚を示していた。
使用されているファブリックにも、こだわりが散見。春夏にもぴったりなごく薄いウールや、コットンメッシュ、光沢のあるパーンベルベットなど、軽やかな生地感とリュクスな面持ちが、爽やかに共存したテキスタイルの構成となっている。
ボリュームのあるボトムスが目立つ中、足元のシューズは軽やかに。スポーツライクなスニーカーや、エスパドリーユを思わせるサンダル、ブローグのディテールを採用したサンダルなど、涼しげな印象を放つアイテムが揃った。