エミリオ プッチ(EMILIO PUCCI)の2016年春夏コレクションがイタリア・ミラノで発表された。一度カプセルコレクションというフライングがあったものの、マッシモ・ジョルジェッティによるデビューコレクションとなる。
ショーは非常にフレッシュでプレイフル。ファーストルックのグラフィカルなトップスを初め、ラメ入りのワンピースやマーブル模様のドレスなど、どれもポップな印象だ。そして大きくカッティングを配して、パタパタと揺れる膝丈スカートなどを筆頭に、アイテムそのものに動きを加えているものも多い。鮮やかなグリーンやブルー、アイキャッチな模様が飛び交い、とても刺激的な要素がつまっている。
そして、着こなしも個性的。ワンピースオンワンピースなど合わせ方が斬新なものもあるが、特に目立つのは、透け感をうまく利用しているもの。シースルートップスの上に、ワンピースを重ねたり、厚手の上着を羽織ったり、素材の重なりや厚さの違いをを楽しんでいる姿が伺える。
ショーのインビテーションは、ピンクやイエローのファーがたっぷりとつまったものだった。鳥モチーフやファーが出てくるショーになると思いきや、ランウェイに並んだのは魚やヒトデなど、海の生き物たち。海をイメージしていたのかと落ち着くと、ビックサイズのアイウェアはシュノーケル?パールは泡?ファーサンダルはイソンギンチャク?……と、どんどん想像が膨らんでいった。ジョルジェッティのイマジネーションも、きっとそんな広がりを見せていくのでは?と期待が高鳴るファーストコレクションだった。