Y-3(ワイスリー)は2016-17年秋冬コレクションを、フランス・パリで発表した。テーマは「REBELLION(反逆)」。1990年代のレイヴカルチャーとミニマリズムにインスピレーションを受け、モード色の強い最先端のスポーツスタイルを表現している。
コレクションのキーワードは、1.ロング&リーンなシルエット2.クラシシズム(古典)とリベリオン(反逆)の交差3.先進的なテクノロジーの搭載――の3つ。コレクションの中でも一際目立つ細くて長いモード感あふれるシルエットは、様々なバリエーションのコート、膝丈のプルオーバーのパーカー、深いサイドスリットと縦の切り替えが特徴のタートルネックのカットソー、ソーラーパネルのような長方形のラバーが整然と貼られたポンチョなどで提案している。
ピーコート、チェスターコート、スウェットパーカー、白シャツなどの完成されたデザインのアイテムには、アウトドア用の止水ジッパーをほんらいの役割と異なる箇所にデザインとして配置することで、古典と反逆の交わりを表現。新しい技術やギミックも満載で、顔全体を覆うロングパーカーは、顔の中央部に横に走るジッパーを開けば前が見える仕組みだ。
ドローコード使いも斬新で、ジャージの前腕やパンツの下腿に靴紐のように配置されたドローコードを引っ張れば、より体にフィットする仕掛けになっている。オレンジかグレーとブラックが混ざりあったようなマーブル模様のアイテムは、熱に反応して黒から変色する素材を使用している。
注目のシューズは、定番のQASA(カーサ)、アディダスが誇るテクノロジー「BOOSTフォーム」を採用したモデルの他、斬新なシーミング(玉縁)を採用した未来的なフォルムのスリッポンとブーツを提案。カラーパレットはブラック、ホワイト、様々なトーンのグレーを中心に、オレンジとターコイズでアクセントを加えている。
TEXT by Kaijiro Masuda(FASHION JOURNALIST)