トリー バーチ(TORY BURCH)の2016-17年秋冬コレクションは、1972年のフランス映画『昼下がりの情事(L’amour l'après-midi)』と、幼少から抱き続けている乗馬に対する愛情をインスピレーション源に据えた。
ランウェイを彩るのは、シルクパターンのコートや、スキニーなジョッパーズパンツなど、騎手のディテールを用いた、上品な仕立てのスポーツウェア。そこに、2015年秋に発表した新ブランド「TorySports」のアイテムを交差させ、快活なムードを強めていく。
素材、着こなし、カラーパレットと様々な視点から観察しても、全体に流れているのは、枠にとらわれない自由なスピリット。リブニット、レース、スエードなど、異なる素材を引き合わし、レッドやブルー、グリーンなどの色彩がパズルのように組み合わされている。
コーディネートもやはり斬新に。タートルネックの上には、タイトウエストなドレスを重ね、テイラードジャケットには、カラーシャツとフロントジップのニットをマッチ。乗馬モチーフのブーツや取り外し可能なスパッツ、変形型のハーネスバッグなど、個性豊かな小物を交えることで、コレクションはより折衷主義に。モデルたちは皆ルーズなまとめ髪にして、気を張らないノンシャランな雰囲気を表現している。