デンマーク発、アン ソフィー マドセン(Anne Sofie Madsen)がメルセデス・ベンツ ファッション・ウィークに初参加。2016年秋冬コレクションが、2016年3月16日(水)東京・渋谷ヒカリエで披露された。今シーズンは、ロックンロールの王「エルヴィス・プレスリー」にまつわるストーリーに着想を得た。
エルヴィスは自身の誕生時に亡くなった、双子の兄弟を生涯思い続けていたというエピソードから、ウェアは相反する要素を、半分ずつ組み合わせたものが目立った。例えば、アウターには片腕だけ、異なる素材を使用し、まるで2種類のウェアを組み合わせたようなデザインが登場。また、シンプルなワンピースには、大振りのフリルが大胆に取り付けられた。
他にも、デザイナーはエルヴィスがネイティブ・アメリカンの血を引いていたという事実に興味を持った。それはコートの肩や腕に取り付けられた野生的なファーや、アウターに現れたレオパード柄に現れていたのではないか。さらに、直接的にネイティブ・アメリカン柄を使用したストールにも落とし込まれていた。
存在感のあるアクセサリーにも目を向けたい。インディアンの装飾品であるドリームキャッチャーを、変形させたようなボリューム感のある耳飾りや、太いロープをそのまま巻きつけたような首飾りが登場した。
スタイリングにも、対極の要素をミックスさせている。シフォン素材のフェミニンなドレスに合わせた、ハードなレザージャケットの着こなし。ワイルドなファーアウターの中は、肌を露わにして。また、ラフなパーカー+デニムのスタイルには、パンツのスリットから、歩くたびに顔を出すヒールで女らしさが表現された。
今回のコレクション発表に関して、デザイナー・アン ソフィー マドセンは「東京でコレクションを披露するという長年の目標を叶える事ができ、本当に嬉しく思います。日本は、私のデザイナーとしてのキャリアの中で、一貫して強いインスピレーションを与え続けてくれた特別な国です」と語った。