ヴァリス バイ ファクトタム(VALLIS by FACTOTUM)が2016-17年秋冬コレクションを発表。2015年に誕生した、上質なデイリーウェアを提案するこのラインには、さりげなく漂う高級感が光る。
素材には、カシミアを混ぜて仕上がりをより柔らかくしたウール、素材のミクロな部分に手を加えて伸縮性を出した特殊なツイル生地など、カジュアルからドレスルックにまで対応できるテクスチャー、そして機能性を兼ね備えたものを選んだ。一方、フォーマルな印象を抱くのは、グラフチェックやペンシルストライプ。ジャケットやパンツに取り入れて、コーディネートの中に上品なエッセンスを注ぐ。
ファクトタムといえば、コンパクトなシルエットというイメージを抱く。しかし、今季のヴァリス バイ ファクトタムは少しゆとりのあるリラクシングなものへシフト。ボトムスには、テーパードのバイカーパンツをはじめ、裾にリブを施したスウェット感覚のパンツ、クロップド丈のスラックスを。そこに、ボタンダウンやノーカラーのシャツ、肌馴染みの良いカットソーなどを組み合わせ、フーディッドのウールコートや、ダブルブレストの軽いジャケットを羽織る。
そんなノームコアなスタイルに合わせた足元は、ミッドカットのスニーカー。まるで厚手の靴下を履いているかのような程よいボリュームで、全体のアクセントとして一役を担う。また、フォブス クラシック(Fobs classic)によるローファーは、スタイリングにエッジを加える印象的なアイテムとなっている。
さりげないこだわりが積もって築かれる上質なワードローブは、何年たっても飽きないデザインと洗練された質感で、着る人がもつ自然体の良さを助長する。次のシーズンも楽しみになる、3度目のコレクションだ。