White Mountaineering(ホワイト マンテニアリング)の2012年春夏コレクションが、9月7日に代々木第二体育館で発表された。タイトルは「DUNE ROVER」。砂漠という厳しい環境で生きる男をイメージした。今回初めて具体的なテーマを持ったのは、よりシリアスな服作りを追求した結果という。
スモークと共に嵐のようなドラムが鳴り響き、登場したのは目の下に黒いラインのメイクを施し、大きなリュックにブランケットやロープをぶらさげて荒々しく駆け抜けるモデル達。
色や素材を絞り込み、メインの素材はコットンやレザーなど天然素材、カラーパレットは砂漠をイメージし、ブルーデニムをベースにベージュ、ブラウン、カーキ。素材や色の濃淡の違うパーツを組み合わせや、パイピングなどのディテール、オーバースカートやカーディガンといったアイテムのレイヤードでバリエーションの幅を広げた。
今までハイテク素材を使用してきたウィンドブレーカーなどベーシックなアウトドアウェアのパターンに、デニムやコットンを採用したのも新しいアプローチだ。なつかしさも感じさせるジャカード柄や木のプリントが、タフな印象のコレクションの中にやさしい表情をのぞかせる。迷彩柄に見える模様も実は花柄の組み合わせ。
1年ぶりのランウェイで緊張したと語るデザイナーの相沢氏は、何も言わなくても伝わるもの、感じてもらえるものがあると信じ、ランウェイショーを開催した。ショップも表参道に移転して、世界を見据えて羽ばたこうとするWhite Mountaineeringの力強いメッセージが込められたコレクションだ。