ディーゼル ブラック ゴールド(Diesel Black Gold)の2012年春夏コレクションが、ニューヨークのPier94で発表された。
光の反射をテーマにした今回のコレクションは、実利主義になりつつある昨今のファッションに対して警鐘を鳴らしている。
「考えるべき時が来た。」
トレンド重視による個性の欠如、そして実利主義になりつつあるファッションを「内向的」と表現し、もっと外へ主張しようという想いから、光の反射をテーマとした「light and reason」を提案している。
最初のルックで登場したラベンダーやライトブルー、ベージュなど、柔らかな春色を織り交ぜながらも、ホワイト、グレー、ブラックをベースにし、シルバーやゴールドといったメタリックカラーを効果的に組み合わせた。グレーにはシルバー、ホワイトやブラックにはゴールドをメインに組み合わせることで、光がまばゆく反射する。メタリックに輝くデニムパンツや足元のサンダルに対し、トップスはシンプルな色と形のテーラードジャケットやシャツでスタイリッシュにまとめた。
「動きやすさを考え、全体的にややゆったりとしたスタイルが多い」という今回のコレクションだが、メインアイテムはコットンシャツ。トラッドなシャツを、ジャージーやニットなど柔らかな素材と合わせることで、イージーになりすぎない大人なカジュアルスタイリングを提案。中でも印象的だったのは、メタリック素材のショートパンツの裾からロング丈のストライプシャツを出した大人のナイトカジュアルスタイルや、トレンチ、シャツといったにシャイニーなスリムパンツを合わせたメンズルック。シンプルなスタイルのスパイスとして普段使いにも取り入れやすいアイテムが多かったのも魅力的。
「light and reason」-「光」を取り入れるような眩しい色を巧みに使い、「軽やか」で動きやすい素材でまとめ、停滞期にある昨今のファッションが、再び個性にあふれ、一人一人が気軽にファッションを楽しむ時代が来るようにとの願いを込め、一つの「道筋」を示した今回のコレクション。ディーゼル ブラック ゴールドの提案する、輝かしい現代のファッションだ。