ボラ アクス(BORA AKSU)がロンドンファッションウィークにて2012年春夏コレクションを発表した。
ジュネーブのマーケットで見つけたポストカードに描かれた、エドワード時代風のドレスを着た女性の恋模様が今季のコレクションのインスピレーション源。コレクションのテーマは「The Unknown」。恋に落ちた女性が、この恋の行き先はどこへ行くのか、幸せな出来事が待っているのか、はたまた予期せぬような別れがやってくるのか、その答えは誰も知らない。そういった恋の行方の不確かさを表現したBORA AKSUのコレクションは、前半と後半でまるで違った印象をもたらすユニークなショーとなった。
ホワイト、ヌードやフレッシュピンクなどのカラーに、裾にふくらみをもたせたバルーン風のクラシックなドレスやフリルをあしらったチュールのドレスなどフェミニンなルックがたくさん登場した。胸元にスモッキング風の細かいフリルをふんだんにあしらった鮮やかなレッドのドレスに、ブラックのリボンでウエストを絞ったスタイルが女性らしくセクシーな雰囲気を醸し出している。ヌードのタイトなワンピースにランダムにあしらわれたターコイズブルーの編み込みがぱっと目を引き、まるで女性の恋心を現すかのようなエネルギーに満ちあふれたスタイルだ。
後半は、濃紺やブラックなど全体的にシックなカラーのスタイルが登場。レイヤーの入ったシースルーのワンピースに手作り風のダークブルーやブラックの薔薇のコサージュが散りばめられたルックは、恋の複雑さを感じさせるよう。誰も知らない恋の行方を表現し、最後まで見ている人の想像をかきたて、メランコリーな気持ちを思い起こさせてくれたボラ アクスのコレクションは、今回も盛大な拍手とともに幕を閉じた。