2011年10月16日(日)、THEATRE PRODUCTS(シアタープロダクツ)が「Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2012S/S」の先陣を切る、2012年春夏コレクションを発表した。コレクション会場となったのは、なんと港町・横浜に浮かぶ帆船日本丸。「海のバレエ」と題されたコレクションは、阿部海太郎氏による書き下ろしのバレエ組曲の生演奏に合わせ、モデルがバレエダンサーの踊りとともに現れる。
3つのステージに分けて発表された今コレクション。まず初めは「製図室(Drawing Room)」。真鍮の階段から子供のバレエダンサーが登場し、朝の目覚めからスタート。親と思われる男性と女性も登場し、製図室とあってそこには定規やコンパスなどが並ぶ。貝殻やサメの骨などユニークなものもあるが、それらを使ってボードにラインを引いていく。それはさながらパターンを引いているかのよう。
2つ目のステージは「縫製場(Sewing Room)」。ピアノの伴奏からスタートし、お針子たちが服を作っている様子を演出。ジャカードのアイテムやテーラードジャケットなどシアタープロダクツらしいアイテムを身にまとう。特に面白いのは帆船日本丸やランドマークタワーなど横浜柄とも言える柄。シックで大人っぽい他のアイテムのアクセントとなっていた。素材には植物や動物、鉱物と自然のものだけを使用し作られている。
最後のステージは甲板での「検品と出荷(Checing&Shipping)」。これまでで作られてきた服が最後に検品・梱包を経て出荷される様子を表現。甲板には出来上がった新作コレクションのラックも登場。ステージのバックにはトランペットやトロンボーン、パーカッション、アコーディオンの演奏者が音楽を奏でる。モデルが着用しているのはアコーディオンプリーツのドレスやラップスカート、ストライププリントのワンピースなど。マルチカラーのパラソルが甲板の雰囲気にマッチしている。
船が生み出す海の物語と少し儚げな表情のモデルたち。そこにバレエと海を想像させるトランペットやアコーディオンの演奏が加わり、大人の女性の旅情を醸し出すコレクションとなった。