ツモリチサト(TSUMORI CHISATO)の2017年春夏コレクションが発表された。
「Cha Cha Cha」。テーマになったこの言葉は、津森千里が考えるマラカスの音。ラテンアメリカの音楽に欠かせない存在だ。真っ赤な太陽の下、ターコイズブルーの海に囲まれた中南米の島国、キューバからインスパイアされた今シーズン。カラフルでポップな津森千里の世界とラテンアメリカの陽気な空気が、洋服の上でシンクロする。
シルクサテンのドレスにはマラカス柄のターバンを、ドット柄のパンツとブラウスには同柄のパラソルを……。スタイリングは自由に満ち溢れている。キューバの国旗にもあるバーガンディは、コレクション全体のアクセントとなって登場。一方、サンダルなどに登場したさりげないゴールドは、津森らしい上品な遊び心の表れだろう。
南国の風景はレースやスパンコールといったギミックを駆使してダイナミックに表現している。アップテンポな「Cha Cha Cha」のリズムには、動きのあるフリンジやフリルのディテールもぴったり当てはまる。
動物たちが飛び跳ねるラグジュアリーなオリジナルレース、手描きのようなギンガムチェックのファブリックなど、キューバを表すモチーフは様々だ。コラージュのように組み合わせられた色とりどりのドット柄にはさりげなく動物たちが隠れていて、リズミカルなコレクションを楽しんでいる。