パリファッションウィークで発表された、イヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)の2012-13年秋冬メンズコレクション。ブラックとグレイがメインのコレクションは、"レザー"、"シグニチャー"、"スポーティーシック"の3つのカテゴリーから構成され、力強くラグジュアリーなスタイルを提案している。
バイカースタイルからインスパイアされたブルゾンとパンツ、そしてメタリックのディテールが今季の世界観を象徴する。フランネル、ウール、シルクラジミール、シャイニーレザーを組み合わせ、マットな表情や遊び心を加えたアウターやボトムで、フレッシュなシティスタイルをつくりだした。
ピーコートやジャケット、ニットウェアのボタンやモチーフにもレザーがほどこされ、個性を主張する。完璧なシルエットのテーラードスーツには、クチュールメゾンならではの洗練されたエレガンスが体現された。シューズにはシールド(盾)モチーフのシルバープレートがポイントに。
ランウェイの背景の黒板にチョークで書かれそして消されたのは、フレデリック・サンチェスのサントラの中から、アンディー・ウォーホールのインタビュー「Scannerによるエレクトロミュージック」の1曲の中で、サム・ワグスタッフ(晩年のロバート・メイプルソープの恋人)によって語られてた言葉たち。ステファノ・ピラーティによる最後のイヴ・サンローラン メンズコレクションには、彼の感性が結晶されていた。