ニール バレット(Neil Barrett)の2018年秋冬メンズコレクションが2018年1月13日(土)、イタリア・ミラノにて発表された。
貴族階級の服としてのテーラリング、軍服としてのアーミーウェア、制服としてのアイビールック。およそ全てのメンズウェアは「着るものの属性を示す」という役割にそのオリジンを持っている。今季のニール バレットはメンズウェアの持つその記号性に焦点を当てた。それらを尊重しつつも解体し、再構築、新たな「マスキュリニティのユニフォーム」を作り出すことを試みている。
ショーのオープニングはテーラリングのルックから。フラットで細身、二次元的で洗練されたシルエットが特徴だ。一見ではコンサバティブにも見えるが、足元にはスニーカーが合わせられたり、シースルーのインナーのみがジャケットに合わせられるなど、服の持つ記号性を損なわないままに大胆な遊びが加えられていた。
カラーパレットは「ユニフォーム」というテーマを代表する色で構成されている。アーミーグリーン、ネイビー、ブルー、サンドカラー、そしてブラック。シンボリックな色合いを用いることで、挑戦的な組み合わせのウェアからも制服「らしさ」がより想起されやすくなっている。
ウィメンズウェアからは、女性らしさを端的に示す要素、例えばレース、ぴったりとしたニット、コルセット様シルエットのトップスなどが、オーバーサイズのオフィサーコート、パーカー、アノラックといった、男性的な特徴を持つ服と対比させるかのように組み合わせられた。厚手のコートのインナーに深いVネックを合わせるなど、重ねたレイヤードと素肌の露出を対比させるルックが目立った。