ヴァレンティノ(VALENTINO)の2018年プレフォールコレクションが発表された。
今季メゾンは、モンクレール(MONCLER)とのコラボレーションを実施。ピエールパオロ・ピッチョーリデザインのもと2つのデザインのダウンジャケットを完成させた。ベースとなったのは、艶やかなファブリック、頭をすっぽり覆うフーディといったスポーティーな要素を内包するブラックのダウンジャケット。
そこにメゾン特有のエレガンスを注ぎこむため、身丈を長くとり裾はフレアにカッティングした。コラボレーションの象徴としてあしらったのは「VLTN」のロゴ。2018年リゾートコレクションから生まれたこのロゴは、背中に大胆に花咲き、メゾンの歴史とともに革新的な姿勢も伝える。
コラボレーション同様に、コレクション全体も斬新さに溢れ、“今のスタイル”を追い求めるストイックな姿勢が印象的だ。
デザインポイントとして挙げられたのは、意外にもヴァレンティノのアーカイブである。1967年のタイガー、1968年のドラゴン、1971年のスネークといった力強い動物たちが、過去との関係性を示しながら、未来へ向けた架け橋となる。
青い目をしたトラはミニ丈のトレンチ風コートの右胸から顔を出し、全身ビビットピンクに染まったタイガーはMA-1の上に鎮座。天へ昇るように上へ上へと進むドラゴンはフーディジャケットから登場している。動物たちそのものはエキセントリックに描かれ、彼らが住む装いそのものはデイリーの要素をはらませて現代仕様に。
また、スポーツウェアにはフリルがのせられ、Tシャツにはエナメルレザーを。素材や装飾の取り入れ方も伝統とは一線を画している。古くから伝わる伝統に敬意を表しつつも、その使い方はアグレッシブ。現代のメゾンを象徴するかのように新しい可能性に満ちたコレクションに仕上がっている。