アンテプリマ(ANTEPRIMA)の2018年秋冬コレクションが、2018年2月22日(木)にイタリア・ミラノにて発表された。
今季アンテプリマが描いたのは、冬の静かな空気感の中で高まっていくモダンロマンス。女性的でクラシカルなピースにハッとするようなアレンジを加えることで、 エレガンスに不安定さを孕ませたクリエイションを作り上げた。
モチーフフラワーとなったチョコレートコスモスは、情熱的な恋の花言葉をもつ花だ。シンプルなイラストとしてや、花弁の茶色がかった深い赤色、花茎のくすみのある緑がカラーパレットに姿を変えてルックに登場した。
随所に見られるオーバーレングスのディテール。ハイネックは顔を隠すほど高く、コートやドレスの丈は引きずってしまいそうなほどの長さだ。過剰に装われる部位がある一方で、はためくシフォンスカートに施された深いスリットやバックのカッティングからは覗く素肌の質感のアンバランスさは、儚げなフェミニティを演出する。
全体としてシルエットは落ち感のある緩めのものであるが、縦に垂れ下がる太めのリボンやカッティングが縦のラインを強調しているためか、崩れた印象は感じさせない。上品なシルクや柔らかに揺れるウールが、むしろたおやかな空気感を醸し出している。