今年25周年を迎えるイギリスのアクセサリーブランド「アレックス・モンロー(ALEX MONROE)」のデザイナー、アレックス・モンローが来日した。アトリエでひとつひとつハンドメイドでつくられる繊細なデザインには日本でもブランド設立時からファンが多く、この6月にはアニバーサリーを祝うトランクショーも東京と福岡で開催。アレックス自身もファンとの交流を楽しんだ。
そんなアレックス・モンローの新作、2012-13年秋冬コレクションが、いよいよ2012年8月3日(金)より順次発売となる。そのコレクションについて、アレックス自身が語ってくれた。
秋冬コレクションのテーマはふたつ。ひとつめの"BEST OF BRITISH"コレクションには、エリザベス女王即位60周年とオリンピック開催に沸く、アレックスの母国イギリスを象徴するたくさんのモチーフが散りばめられている。王室のクラウン、紅茶のポット、幼いころ食べたジンジャークッキー、そしてアレックスが愛してやまない可憐な植物と動物たち…イギリスの歴史と豊かな自然へのアレックスの溢れる愛が詰め込まれている。
もうひとつのテーマは"Dream of Me"。ゴールドとシルバーをミックスしたデザインには、秘密のメッセージが隠されている。小さな花々を編んで作られたハートのカゴの中には小さな鍵が。そして、リングのメダルは指ではじいて回転させると、あるメッセージが浮かび上がってくる。「かわらしいだけでなく、身に着けている人にしかわからない秘密があるスペシャルなジュエリーなんです」
実は日本はアレックス・モンローのジュエリーが最初に広まった国。「私のデザインはそれぞれにストーリーを持つフェミニンで繊細なデザインで、ひとつひとつがハンドメイドで作られます。日本の皆さんはそのストーリーを最初から理解してくれて気に入ってくれました」
彼にとって、この25年間はどんな時間だったのだろう。「25年は確かに長い間だったけど、いろんなところに行ったりりいろんな人に会ったりと、様々なことを経験することができました。それに私はコレクションのためにデザインしているのではく、ライフワークとしてデザインしているのです。だから同じことをしていても常に新しく学ぶことがあります。アトリエでは今25人ものスタッフがいるので、若い人からもトレンドやアイディアについて教えてもらうこともありますよ」
年に200ものアクセサリーをデザインするアレックス。驚くことに、この25年間アイディアに困ったことはないそう。「いろんなところからインスピレーションが沸いてくるんです。例えば先日も日本人の友達のオフィスでゴーヤの苗を見つけて写真を撮ってきました。帰ったらゴーヤについて調べてみて、もしかしたらそれが次のコレクションのデザインソースになるかもしれませんね」
今回の来日で楽しみなことは何か聞いてみると、「末娘がもうすぐ誕生日なので、キディランドでたくさんプレゼントを買っていかなきゃ」という答えが返ってきた。気さくであたたかな人柄こそが、彼の美しく優しいジュエリーの世界をつくりだしているのだろう。