いよいよ到来する“おしゃれの秋”に向け、新商品がショップを彩りだす前に、今季の注目アイテムをおさらいしておきたいところ。トレンドキーワードとして相変わらず、秋冬に欠かせないファーやチェック柄などが上がる中、もうひとつ押さえておきたいのが前シーズンに引き続き登場する“透けアイテム”だ。
秋冬なのに!?と思いがちだが、レイヤードなどでアレンジ方法は様々。ファッションの最先端、ヨーロッパのランウェイから、秋冬“透けアイテム”の着こなし方法を学ぶ。
チュールスカートとショートパンツのスタイリングは、“透けアイテム”初心者にもおすすめできる着こなし。春夏にも登場した組み合わせではあるが、秋冬ではロングブーツをレイヤードしてしっかり足元にボリュームをプラスして。
ピックアップするのはディオール(Dior)とレッド ヴァレンティノ(REDValentino)。ディオールは、チュールプリーツを用いた、きちんと感のあるデザイン。一方、レッド ヴァレンティノは、薄いチュールを2枚仕立てにした立体的なドット柄が魅力だ。トップスにはジャケットやニット、足元にはロングブーツをあわせれば秋冬仕様にシフトできる。
エレガントなクラシカルなドレスも、フェミニンなシフォンワンピースもあわせるならビッグシルエットのボリュームアウターをおすすめしたい。特に総レースのアイテムは、トップスまでフェミニンなものをあわせてしまうと、甘くなりすぎてしまう。メンズライクなボリュームアウターをあわせれば、クラシカルなレースも甘さをトーンダウンできる。
スタイリングのお手本として挙げるのは、グッチ(GUCCI)とクロエ(Chloé)。あらゆる要素をスタイリングの中に共存させるのは、やはりグッチの真骨頂。古典的なレースにパンキッシュな赤のブルゾンをあわせたワンルック以外にも、レースアイテムとのスタイリングは今シーズンを語る上で欠かせなかった。また、エレガントなパリジェンヌを体現するクロエらしい繊細なワンピースは、ドッキングアウターでしっかり甘さと辛さのバランスをとっている。
“透けアイテム”は、軽やかだからこそ秋冬らしい重厚感のある素材とも相性がいい。それは先ほどまでのスタイリングを見ても一目瞭然だ。そのなかでも挑戦的な合わせ方をピックアップして紹介したい。
見本として挙げるのは対照的な2つのルック。ジバンシィ(Givenchy)が提案するのは、ラグジュアリーなファーコートを合わせたエレガントなスタイルだ。裾からちらりと除く繊細なファブリックが女性らしさをグッとあげてくれる。一方で、ハイブリッドを得意とするsacai(サカイ)は、1つのアイテムの中で秋冬ならではのニット素材とシースルー素材を共存させることで、静と動のどちらもを演出している。
“透けアイテム”同様春夏から引き続きビスチェは挑戦したいスタイルとなりそうだ。ビスチェ×レースまたはビスチェ×シースルーの最強コンビを着こなせれば、今季シーズンは無敵かも。
まずは、オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)をお手本に。ふわふわと風になびくシフォンドレスの上にビスチェを重ねることで、メリハリあるシルエットが完成する。一方、ビスチェ同様“見せブラ”も気になるところ。ドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)は、レースの透け感を利用してブラトップをみせた。高度な技だが是非挑戦したいルックでもある。