スナオクワハラ(SUNAOKUWAHARA)の2019年春夏コレクションが発表された。シーズンテーマは「balears formentera hotel」。
今季のクリエーションは、デザイナーの桑原直が思い描く空想の旅や、架空のホテルに端を発する。シーズンテーマにその名が起用された、地中海西部・バレアレス諸島にあるフォルメンテーラ島のホテルも、桑原のインスピレーション源の1つとなったのだろうか。旅先の海、風、砂、ホテルでの食事やショッピング、ゆったりと過ごす時間...そういった様々な景色や出来事を、コレクションを通じて表現していく。
架空の旅へと誘うのは、桑原が生み出すオリジナルテキスタイル。旅先は、西か東か...そのどちらでも無いのかもしれない。ストライプ柄のサマーウールに、西洋と東洋のテイストが混在する「カオスフラワー」をドッキングしたワンピースが、そんなミステリアスな旅先を示しているかのよう。
モロッコの旧市街を彷彿とさせる複雑に入り組んだ街並みを描いたのは「メディナプリント」。混とんとした街の様子を、繊細に映し出している。ワンピースは、旅先のホテルで過ごすゆったりとした時間を反映したかのような、リラクシングなシルエットに仕上げている。
コレクションを彩るカラーも、架空の旅先で眺める景色に由来する。海や空をイメージした鮮やかなブルー、ヨーロッパの塩田を彷彿とさせるパステルピンク、グリーン。砂を連想させるドライな質感のサンドカラーも多用されている。