マックスマーラ(Max Mara)の展覧会「アイラブマックスマーラ(I LOVE MAX MARA)」が、大阪・阪急うめだ本店9階の阪急うめだホールで2018年10月26日(金)から11月10日(土)まで開催される。
1951年の創業以来、エレガントなイタリアンスタイルの代表として、愛され続けているマックスマーラ。創業者アキーレ・マラモッティが“コート”に特化したブランドとして創業して以来、大きな襟が特徴の「101801」や、ベルト付きのラップコート「マニュエラ」など、様々なシルエット・デザインの“コート”を展開してきた。
「アイラブマックスマーラ」展では“コート”にフォーカス。1951年から現代に至るまで、年代別でアーカイブが展示され、マックスマーラについて深く学ぶことができる貴重な機会となる。
入口を抜けるとまず出迎えてくれるのは、マックスマーラが表紙を飾った歴代ファッション誌の数々。雑誌『ヴォーグ』『エル』をはじめ、世界各国のモード誌に登場したマックスマーラのアーカイブに触れることができる。
歩みを進めると、順路にそってブランドの歴史にフォーカスを当てたヘリテージコーナーが設置されている。
1950年代のコーナーでは、当時の広告用イラストや発送待ちのコート、会社の様子などをフォトパネルによって紹介。「オーダーメイド服を既製服に、紳士用のコートを婦人用に。」と当時、センセーショナルだったアキーレ・マラモッティのアイデアは、展示された1959-60年秋冬のウールコートからも体感することができる。
ファッションが大衆化され、消費者の趣向に変化が見られた1960年代。マックスマーラは、時代のニーズにあわせて3つのラインを揃え、女性たちにファッションの楽しさを伝えた。メインラインのマックスマーラ、若者向けのマックスマーラ ポップ、ふくよかな女性をターゲットにしたマックスマーラ マイフェア。それら3つのタイプが提案したスタイルは、コレクションのカタログ、エディトリアル、1968年の広告映像といった展示資料から学ぶことができる。
続く70年代は、異国文化への興味や新たな表現の追求など、新しいアプローチがファッションに求められたとき。新しい風を求めてマックスマーラが取った方法は、世界中からデザイナーを集めることだった。今なお、デザイナー名を立てずデザインチームとしてコレクション展開をしているブランドであるが、現代になって著名なデザイナーたちが参加していることが明らかになってきた。
70年代のコーナーでは、カール・ラガーフェルドやルチアーノ・ソプラーニなど、過去に著名なデザイナーたちが描いたスケッチが展示されている。さらに、カール・ラガーフェルドが1971-72年秋冬に展開した、ケープコートも登場。立体的な襟元が特徴のグレーコートは、いま見ても美しく洗練された仕上がりだ。
80年代は、マックスマーラの伝説ともいえる、ブランドのアイコン「101801コート」が誕生した時代。アイコンピースのデザイン過程を動画で紹介する。また、ブランド創業50周年の2001年に発表したアートワークも同時に展示。「101801コート」の型紙をモチーフにした、フランソワ・ベルトウの作品や、犬をモデルにしたウィリアム・ウェグマンの作品、モノクロ写真でコートを捉えたマルティーヌ・バランモの作品などがラインナップしている。