パリファッションウィークで発表されたサンローラン(SAINT LAURENT)の2013年春夏コレクション。1997年に「イヴ・サンローラン リヴ・ゴーシュ オム」のアーティスティック・ディレクターとして活躍し、その後ディオール オムを立ち上げたエディ・スリマンがクリエイティブ・ディレクターとしてイヴ・サンローランに帰ってきた。今季よりメンズ・ウィメンズのコレクションを手がけ、それに伴いプレタポルテラインのブランド名も「サンローラン」に改名されて話題となっていた。
6月に発表されたメンズコレクションはメディアには公開されなかったため、これが初めて公になったサンローランのコレクションだ。インビテーションは真っ黒なノートで、中のページはイヴ・サンローランの新しい歴史を象徴するアニマル柄「BABYCAT」。会場となったグランパレの玄関には、「YSL」のロゴが掲げられた。ショーのスタートと共に天井が開き、照明が露わになる。そして、強いフラッシュによって、ファーストルックのシルエットがランウェイの向こうに映し出された。
ダフトパンク(Daft Punk)によるジュニア・キンブロー(Junior Kimbrough)の音楽に乗せて披露されたのは、モードの帝王として君臨したムッシュ イヴ・サンローランが生み出した伝説のスタイルのスリマン流解釈だ。サファリジャケット、スモーキング、シースルーのドレス、ボヘミアンなフォークロアルック、ボウタイ付のブラウスなど。縦長のラインを強調したグラムシックなスタイルが、ハイパーフェミニンな女性像を描き出した。大きな黒いハットは、エディ・スリマンが拠点とするロサンゼルスのムードも伝えてくる。