2012年10月17日(水)、エヴァーラスティングスプラウト(everlasting sprout)が2013年春夏コレクションを発表した。テーマは「道草道」。アトリエをふるさとの静岡に移転して1年、デザイナーの松村啓市は、自分が育ってきた環境で、毎日歩いていた道の雑草や野草に目を向けた。
写実的な草花の刺繍やクロッシェ編みのカラフルな花々が、、ナチュラルな風合いのワンピースやスカートに愛らしく咲いた。色合いを大事にするブランドらしく、淡く繊細なカラーパレットに、今季はピュアな赤がアクセント。モデルのリップも赤でいつもよりもエレガントな表情を見せ、シルエットも大人っぽさが印象に残る。
ストライプの生地は130~140年位前に生まれた生地。今はもうない昔の機械を、今残っている材料で組み立て直し、その機械でつくられたもので、緑や赤のオーガンジーをヒートカットし、それを刺繍によってレースとつないで生地にしている。
他にも、春の雨のあたたかさを表現したようなグラデーションのジャカード生地や、れんが組み合わせたようなノスタルジックなチェック柄、ミックスカラーのニットなどに加え、強さを持ったグラフィックな柄が新鮮に映る。
なにげない日常を、愛情のこもった視線で見つめて服に写し取った優しいコレクションだ。