Y/プロジェクト(Y/PROJECT)の2020年春夏ウィメンズコレクションが、2019年9月26日(木)、フランス・パリで発表された。
Y/プロジェクトを率いるグレン・マルタンは、アントワープ ロイヤルアカデミーを首席で卒業し、ジャンポール・ゴルチエ(JEAN PAUL GAULTIER)などで経験を積んだ人物。創業者のヨハン・セルファティの後任として2013年にブランドを引き継ぎ、2017年度LVMH ヤング・デザイナー・プライズにもノミネートされた気鋭デザイナーだ。
最新のウィメンズコレクションでは、洋服の印象を左右する襟元のデザインにひねりを効かせたアイテムがこれまでにも増して存在感を示した。テーラードジャケットのピークドラペルはビッグサイズにし、フロントにドレープが出るようにボタンの位置を設計している。
オックスフォードシャツをベースにしたかのようなブルーのミニワンピースは、ボタンの位置をあえて掛け違えることで、予定調和的なデザインをアレンジ。襟のデザインが少し左にずれたようなユニークなフォルムを作り上げている。トレンチコートは通常と異なる位置にボタンを留めることで、本来裏地となるようなパーツを露わにした。
エレガントなアイテムには、遊び心溢れる要素を盛り込むことで一捻り。ブラックのベロアロングドレスには、幾重にもドレープを重ねたボリューミーな装飾をあしらって。ボディラインを強調したタイトフィットのキャミソールドレスにはグラフィカルなラインを這わせることで、センシュアルなムードをポップな印象へとシフトチェンジした。
存在感溢れる小物類にも注目。ボリューミーなロングブーツや、ハート型に渦を巻くイヤリング、アコーディオン風のショルダーバッグ、細長い台形型ハンドバッグなどがランウェイを彩った。