コレニモ(Colenimo)の2013年春夏コレクションは、1920~30年代で活躍したアメリカが生んだ伝説の女子テニスプレイヤー、ヘレン・ウィルス・ムーディ(Helen Wills Moody)からインスピレーションを受けた。ヘレンはどんな大きな試合でも決して苦難の表情を見せなかったと言う事から「little miss poker face」というニックネームで親しまれていたという。
彼女が着ていたようなヴィンテージ・スポーツウェアに、すっきりとしたプレッピーなアイテムがミックスされており、清潔感を演出。ブラックやホワイトをベースにブルーやレッドのマリン調のカラーを取り入れたカラーパレットがノーブルな印象に。ベーシックでヴィンテージ感のあるデザインでありながら、セーラーカラーを思わせる大きな襟、V字のサスペンダー使いなどがユニークな表情を加えている。
これまでどおり、コレニモのコレクションは全てメイド・イン・ロンドンにこだわる。テキスタイルは、スーツに使用されたリネン、クレープ生地のドレスはシルク100%、他にもブリティッシュ・ウールなど自然素材が中心だ。チェックのコットン素材のワンピースはイギリスで紳士シャツに使われる生地が使われている。ヨーロッパに古くからあるウォード (woad)という草木染やインディゴ染を採用し、ナチュラルで深みのある風合いを出した。どこか懐古的でヘレンのような"動じない"雰囲気を感じるコレクションとなった。