ミナ ペルホネン(minä perhonen)の2020年春夏コレクションが発表された。
今シーズンのテーマは「texture of nature」。自然の中にある景色の粒子を空想の種として拾い集め、デザインという花に育てるように...。自然が持つ表情をコレクションピースに落とし込んでいる。
可憐な花々をモチーフにしたのは、「smile flower」のスカート。チュール素材に繊細な花の刺繍を施している。「flower step」のバイカラーワンピースにも、階段のように少しずつ背丈が異なる花々を刺繍し、陽の光を受けながら大地にしっかりと根をはるひたむきな姿を表現した。
大空を飛び回る鳥たちからインスピレーションを得たのは、「kanata」のドレス。目的地を目指して羽ばたく鳥の群を、ゴム判で描いた。鳥たちが生きるのは空だけではない。「lake bird」のブラウスには、水辺に生息する鳥たちがのんびりと過ごす様子を刺繍している。
「cidre」のパンツには、ボトルの中の気泡がぶくぶくと浮遊する様子をリズミカルに描いて。ネイビーとホワイトのコントラストが、清涼感と軽やかさを演出している。「taba」のワンピースには、ゴツゴツした山椒の枝からインスピレーションを受け、ガムテープを割いた表情に映し出し描いていったテキスタイルを採用した。
“紙”も今シーズンを紐解くキーワードの1つ。紙が舞う情景を大胆な構図で軽やかに表現した「curl」のドレスや、ページをめくっているかのような総柄をあしらった「page」のワンピースなど、鮮やかでグラフィカルなピースが、コレクション全体にアクセントを加えている。