ジエダ(JieDa)がミラノコレクションに参戦。2020-21年秋冬メンズコレクションをイタリア・ミラノで2020年1月14日(火)に発表した。
今シーズンのインスピレーションとなったのは、旅。中東からヨーロッパをぐるりと巡った旅がデザイナー藤田宏行にヒントを与えた。旅先での思い出は象徴的にカラーパレットに落とし込まれ、今季は、えんじやネイビーブルーなど落ち着きのある色彩が選ばれている。
ストリートとモード、相反するものの垣根を超えてミクスチャースタイルを楽しむジエダだが、今季はややトラッド寄りだ。紳士服の基本であるテーラード、ベスト、スラックスの3ピースをアイコニックに取り入れ、クラシックではなく遊び心たっぷりに着こなす。
象徴的なのはベスト。本来はジャケット下で肌に寄り添うように存在するピースは、身幅をとてもゆったりと取りオーバーサイズで提案され、上着のような存在感を放っている。切りっぱなしのポケットは退廃的な雰囲気をもたらし、フーディをインナーに取り入れることでストリート風に着こなしている。
トレンチコートを再構築したようなボクシーなシルエットのジャケット、着物のような重ね襟のジャケット、センターベントを肩甲骨のあたりまで広げて羽根のように仕立てたジャケットなど、目新しいシルエットが揃っている。
ボトムスはクロップドスタイルが多く、スケーターファッションのようなカラフルソックスで外した着こなしが印象的だ。
スーツスタイルと並んで提案されたのは、カーディガン&トップスの2ピーススタイル。縦縞の凹凸あるテキスタイルで仕立てられ、ベルベットのような光沢を持つ。光にあたると赤やブルーが深みのある黒へと移ろい、なんとも艶のある表情へと変わる。
もちろんトラッドだけでなく、ストリートスタイルも混ぜ込んでいる。濃淡異なるデニムをパッチワークしたストレートパンツ、タイダイ柄のニット、フリンジつきのカラフルニット、ドローコードをあしらったファーコートなどがラインナップし、混沌とした独自の世界観を作り上げている。