GCDS(ジーシーディーエス)の2020年秋冬ウィメンズコレクションが、2020年2月22日(土)、イタリア・ミラノで発表された。メンズとの合同ショー形式である。
前シーズンは、日本のサブカルチャーにオマージュを捧げたGCDS。今季は原点に立ち返り、デザイナーであるジュリアーノ・カルツァが生まれ育った南イタリアからインスピレーションを得てたクリエーションを作り上げている。コレクション名にも、自身が誕生したナポリの通り「Vico Stella 10」の名を冠した。
記憶の中にあるナポリのムードを落とし込むために行ったのは、幼き頃に夢中になった思い出と、イタリアのアイコニックなモチーフをごちゃまぜにミックスするというアプローチ。
たとえば、ハイウエストのデニムや鮮やかなフェイクファーをあしらったロングコート、フレアパンツなどは、ジュリアーノが幼かった80年代から90年代にかけてのアメリカのポップミュージックカルチャーを連想させるものだ。子供の頃に大好きだったトム&ジェリーのグラフィックは、ボアのブルゾンに刺繍している。
母国の要素として組み込んだのは、イタリアを代表するアイウェアブランド、マルコリン(Marcolin)とコラボレーションしたカラフルなサングラスなど。イタリアなら、どの家庭にも必ずあると言われているビアレッティのエスプレッソメーカーは、きらきらと輝くメタリックなチェーンバッグとして登場させた。