ファンタジック、そして近代的なグラフィックで魅了したエトロ(ETRO)の2013-14秋冬コレクション。サイバーに進化した万華鏡のようなグラフィックはいくつもパッチワークされ、複雑でアーティスティックな印象を与える。
今季を特徴づけるのは、19世紀のロシアの陶芸から引用されたテキスタイルや伝統のペイズリーなど壮麗なパターンを、モダンに落とし込む試みだ。デジタル加工で複数のパターンを重ねることで、柄と柄とが溶け合い混ざり合い、稲妻や閃光のようにフラッシュする。
コレクション全体を通してスポーティな要素が盛り込まれ、クリーンでシンプルなシェイプに仕上げられた。レザーのライダースやバイカーパンツ、グローブはその一例だ。スカートはタイトシルエットに、パンツはクロップトにカットすることで、若々しさを添える。
グラフィックの視覚効果巧妙に生かされた、エトロ・プリントの新境地を見せた。