ヴァレンティノ(VALENTINO)の2021年秋冬メンズコレクションが発表された。

大胆な“間隙”がもたらすひねり

ウィメンズと同様、コントラストの効いたモノトーンと大胆なカットを基調にした今季のメンズ。たとえばブリティッシュトラッドの代表的なアイテム・アーガイル柄ニットは、模様の間隙に切れ目を入れ、それらを繋ぐことで独特の浮遊感を持つものに仕上げるなど、鮮烈な切れ目は、ベーシックなアイテムにユニークなひねりを加えることに寄与しているようだ。

ロング丈のダブルブレストコートやミリタリーブルゾンは、サイドに大きくスリットを入れることでケープ仕様に。リラックス感あるシルエットと相まり、身体を緩やかに覆うような存在感を示している。

パンツは軽快に

光沢感のあるフード付きブルゾンや、立体感のある格子柄をのせたロングコート、ファージャケットなど、アウターはいずれも重厚な雰囲気を纏う一方で、折り目正しいパンツはアンクル丈でカット。上品な素材感ながらも、コーディネートに軽快なアクセントを添えている。

モノトーンで引き立たせるレイヤード

カラーは、コントラストの効いたブラックとホワイトが基調。色彩としては端正なぶん、ざっくりと編み上げたニット、網目状のプルオーバーやチェスターコートなど、下に重ねたウェアを覗かせるアイテムでレイヤードスタイルを構築することで、着こなしに奥行きを持たせた。