ヌメロ ヴェントゥーノ(N21)の2021年秋冬ウィメンズ&メンズコレクションが発表された。
今シーズン、インスピレーションの源になったのは、イタリアのデザイナーであり、建築家、写真家でもあるカルロ・モリノによるポラロイドショット。カルロ・モリノが撮影した女性たちのエロティシズムをたよりに、控えめで気品がありながら、確かに官能性を主張する女性像を作り上げた。
このような女性像を追求するために、デザイナーであるアレッサンドロ・デラクアが見つめ直したのは、衣服と身体の関係性。透け感のあるシフォン素材で仕立てたリトルブラックドレスや、胸元に大胆なカッティングを施したボディスーツなど、洋服を纏うことで、むしろその人の肉体性を強調するようなコレクションに仕上げている。
官能性を引き出すアプローチは、スタイリングにも見て取れる。シースルーのドレスには、繊細なレースのインナーを差し込んで。肌の上に浮かびあがるようなランジェリーが、セクシーなムードを加速させる。ボディラインを強調するコンパクトなボディスーツには、それとは対照的に身体を覆うようなチェック柄シャツを組み合わせて。両者のコントラストによって、より一層センシュアリティを際立たせた。
メンズウェアも、ウィメンズウェアと連動したセンシュアルなムードが印象的。肌の存在をほのめかすシースルーのレースポロシャツや透け感のあるニットが、象徴的なアイテムとして登場した。