グッチ(GUCCI)は、ブランド創設100周年を祝して没入型エキシビション「グッチ ガーデン アーキタイプ(Gucci Garden Archetypes)」展を2021年9月23日(木・祝)から10月31日(日)まで、東京・天王洲のB&C HALL・E HALLにて事前予約制で開催する。
「グッチ ガーデン アーキタイプ」展は、これまでグッチが展開してきた広告キャンペーンを通じて、クリエイティブ・ディレクター アレッサンドロ・ミケーレが描くビジョンと美学、インクルーシブな哲学を映し出すエキシビション。2021年5月にフィレンツェで開催され、世界複数の都市で展開される。
グッチの広告キャンペーンは、まさにグッチの様々なイメージの源となる存在=“アーキタイプ”となるもの。東京やロサンゼルス、1968年のパリの五月革命など、様々な都市を舞台に、音楽、アート、旅、ポップカルチャーなど様々なアイディアを表現してきた広告キャンペーンの世界を辿っていくことで、グッチの世界観を掘り下げていく。
エキシビションのキュレーターも務めるアレッサンドロ・ミケーレは「グッチ ガーデン アーキタイプ」展について、「広告キャンペーンの世界に入り込んだような臨場感にあふれる遊びの空間を創ることにしました。なぜなら広告キャンペーンは、私のイメージをもっとも明快に体現しているからです」と語る。
たとえば、蝶や鳩時計、カラフルなぬいぐるみ、グッチの〔GGマーモント〕バッグなどのコレクターズアイテムを詰め込み、偏執的なコレクターの世界を表現した2018年秋冬コレクションの部屋は、まさに“遊び”に満ちあふれた空間だと言えるだろう。
会場内は、テーマごとに物語性のある複数の空間に分かれており、最先端のテクノロジー、精緻を極めた職人たちの手仕事、革新的なインテリアデザインによってそれぞれ異なる没入体験を楽しむことができる。
会場内に足を踏み入れると、まずエキシビションの舞台裏と思しきコントロールルームが登場。これまでアレッサンドロ・ミケーレが手がけてきた広告キャンペーンの映像の数々がマルチスクリーンに映し出されており、キャンペーンムービーの多彩な世界観を振り返ることができる。
また、グッチ ビューティーの部屋では、「大胆な人、輝ける人、美しい人のために」と謳ったリップスティック コレクションの映像が数えきれないほどのマルチスクリーンをジャック。印象的なリップのビジュアルに取り囲まれた、独特の空気感を楽しめる。フローラルパラダイスのごとく豊かな香りが広がるフレグランス「グッチ ブルーム」の空間では、朝の田園のような豊かな自然を表現。花々を用いたインスタレーションと、「グッチ ブルーム」のフローラルノートが空間を満たしている。
中でも注目したいのは、まるでムービーの世界の中に入り込んだかのような空間演出の数々だ。夜もまばゆく輝き続ける東京のイメージを数万個のスパンコールで表現した2016年秋冬コレクション「トウキョウ ライツ(Tokyo Lights)」のスペースでは、華やかに光輝くダイナミックな大型トラック“デコトラ”が登場。虹色のネオンで縁取られたショーウィンドウには、ビー(ハチ)のエンブロイダリーやタイガーヘッドを配したハンドバッグなどを展示し、グッチの象徴的なクリエーションをフィーチャーした。
アレッサンドロ・ミケーレが初めて手掛けた2015年秋冬コレクションの広告キャンペーンに遡る空間では、スペースを丸ごと使ってロサンゼルスの地下鉄を表現。車窓からは流れていく景色が見え、車内には旅に向かう途中のリアルなマネキンが佇んでいる。