2013年9月5日(木)、東京・六本木にあるザ・リッツ・カールトン東京にて、サポートサーフェス(support surface)が2014年春夏コレクションを発表した。「季節の様々な色の実を鳴らす」をコンセプトにしたユニット、ironomiのピアノでショーは幕を開け、大きな窓のある開放的な会場と相まって、優しくさわやかな雰囲気が生まれる。
ネックラインやウエストで、ドレーピングを施された布地は自由に遊び、袖口からバックスタイルにかけてはプリーツが伸びる。パンチングを施したトレンチコートは、フロントのボタンを排して、そのシルエットの美しさに意識を集中させた。多くの服を立体裁断により製作しているブランドの魅力が、生き生きと発揮されていた。
ほどよく肌を覗かせる、シースルーの生地が多用されたのも目に付く。レースはもちろん、ニットも透かし編みを用いた。ドレスの裾を、ゴールドの糸が織り込まれたチュールに切り替えたルックも。美しい色彩の花々を閉じ込めたシフォンは、歩くたびに宙に浮き、空気をまとって揺らめくその様は、人々の視線を奪う。
コレクションにてシンボリックだったのが、真っ白な羽を思わせる刺繍。例えば、深く切り込まれたVラインのトップスの下からのぞかせ、優しく包むようにバストからネックラインまでを覆う。腕や首もとに巻き付け、アクセサリーとしても存在感を放っていた。よく見るとモデルのヘアにも、このモチーフによく似た編みこみが。
「やわらかく、やさしく、さりげなく、ときをきざむ…」リリースに書かれた"floating"の言葉が象徴するように、動きをはらんだ軽やかなコレクション。そこから浮かびあがるのは、一所に固定されることなく、自由かつしっかりと日々を歩んでいく女性像だ。